レビュー
「ある瞬間の全物質の力学的状態とエネルギーを知り、それを計算できる知性が存在するならば、未来を予測できる」
19世紀のフランス数学者、ピエール = シモン・ラプラスが提唱した、この仮説に基づいたミステリーでした。この作品はすごく知的好奇心が駆り立てられて、僕自身とても楽しめました。
この作品の中で【能力は目的があって進歩する】という言葉が印象に残りました。
あらすじ
硫化水素中毒での死亡事故が発生し、地球化学の専門家が事件性を否定。しかし、数日後に別の場所で同様の事故が発生し、被害者は知人同士。自然現象を予見する女性が登場し、事件は人間の知見を超えた先の展開へと進んでいく・・。