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堀 大輔 著「できる人は超短眠」
出版:2016年5月11日
レビュー
「7時間睡眠がいい」
「8時間以上寝ないといけない」
「東京の平均睡眠時間は5時間程度で世界的に見ても少ない」
と睡眠時間に関して、最近たくさんの情報を調べてきましたが、なぜ眠気が起こるのか気になって、友人の方から借りて読んでみました。
眠気の正体を正しく把握せよ
まず感じたのは「健康障害や眠気を全て睡眠不足のせいにしていた」こと。 睡眠はまだ解明されていないミステリーであり、いまだにメカニズムや人がなぜ眠るのか明らかになっていません。そのため、厚生労働省も「最適な睡眠時間は日中の眠気で困らない程度」と曖昧な表現に留めています。 これまで僕が聞いてきた最適な睡眠時間は、統計データに基づくので、ある程度正しいと思いますが、なぜそれだけ寝ないといけないのか解明できていない状況なんですね。
一方で短眠が完全にいいとは言い切れないですが、睡眠時間中は、デスクワーク時と同じような静止疲労が溜まり、体温は下がり、水分も減るため、 日中の眠気=睡眠不足と決めつけて過剰な睡眠に走ることは、むしろ現状を悪化させかねないと、本書では警鐘を鳴らしています。
眠気は、血糖値の急激な昇降、糖質不足、眼精疲労、酸素不足、アデノシン、神経系の感受性低下などから起こります。つまり眠気とは、身体が発している危険信号なんです。
日中の眠気を感じるのは睡眠だけでなく、毎日の生活習慣の乱れが原因の可能性もあるため、正しく自分の体と向き合って、食事や生活習慣、睡眠を全て含めて、日々の生活や健康状態を改善していかなければならないってことですね。 食事の置き換えでサプリメントを服用しても効果がないように、生活の不具合を睡眠だけで解決することはできないことを心得て、食生活に気をつけていこうと思います。